その次の日曜日、約束どおり手袋の製造工程の見学に行きました。
例によって「こんちわー」とかるいノリの私。
返事がない。 誰もおらんがな。(どこ行ったんや?)
(まあ、約束の時間よりちょっと早いから上がって待っていよか)
所狭しと床に並べられた革・革・革・・・(よっけあるなあ〜) さあ、これからどんな展開になるんやろ。
まずは手袋の材料になる革選びの話からやな。まあ、そのくらいの予測はわしにもできるな。
午前中にうちのカミさんと買い物に行って、、、今晩はすき焼きや!すき焼きのうどん・・・楽しみやなあ・・・
うまいんやで〜関係ない?そやね。
あっ、帰ってきた。 |
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鹿革 |
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「おう、早いな、ほな始めよか」
(いきなりやな)
「お願いします」(いちおう挨拶ね)
「まずは材料選びからや」(ふふふん、きたきた)
「これが鹿革や」
「へえ〜〜結構大きいな。これが1頭?」
「ああ。どっちが頭か分かるか?」
「??多分、下?」
「そうや。さわってみ」
「ふ〜〜ん、結構柔らかいな」
「鹿の革ってどんな手袋にええの?」
「そやなあ、どちらかといえば厚い革やからアウトドア用にええな」
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牛革 |
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「次いくで。これが牛な」
「なぬ〜〜!でっかいなあ」
右上にチラッとある社長の足と比べてみてください。
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山羊革 |
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「これが山羊な」
「へえ、これが山羊の展開図か」
「なんやそれ」
「ハハハ、まあまあ」
「下が頭」(先に来たな)
「この間の防寒手袋は山羊やったんやな。
13,000円のやつ」
「ああ、そうや」「わしら業界では【ゴード】ゆうてる」
「ふうん。これも結構大きいな」
「これであの手袋何双出来るの?」
「4双から5双かな」
「そんなもんなん?」
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| 羊革 |
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「これが羊。防寒、スポーツ用」
「ゴルフやバッティング用ね」
「ああ。ピンからキリまで」
「革の品質のこと?」
「だいたい産地で別れるんや」
「インド・パキスタン・エチオピア」
「何で?」
「一つには寒暖のせいやな」
「寒暖の激しいところの革の方がキメが細かい」
「暖かい地方の羊革はサクイ」
「サクイって方言分かるかな」
「セコイは分かるやろけど」
「そら、おまえのこっちゃ」
「・・・・・・・・・・・・・」
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「水上手袋の羊革は?」
「エチオピアにきまっとるやろ」
「なるほどね」
「ななんじゃ!これ!」
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馬革 |
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「馬」
「げえ〜〜でっかいなあ」
「でも社長、傷の多い革やな」
「動きが活発で大型の動物は傷が多いな」
「天然ものは傷があるのが当たり前や」
「動物の皮膚やで」
「そやけど、製品が傷だらけではあかんやん」
「そこが腕の見せ所やろ」
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「どうすんの?」
「まあ、そう先を急ぐな」
「けど硬い革やなあ」
「馬は丈夫な革や。厚いしな」
「なるほど。ところで社長は馬年やったね」
「???」
「面の皮」
「いっぺんしばいたろか?」 |
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| ところで |
「革をナメスって聞いたことあるやろ」
「脂ぬいて柔らかくすることやろ」
「あほ、革から脂が抜けたらパリパリになるやないか」
「脂をいれて革を柔らかくすることや」
「あっそうか。水分や脂を含んでいるから弾力やツヤがあるんや」
「シブなめしとクロムなめしがあるんや」
「???」
「シブなめしは、昔からの渋(タンニン)でのなめし方」
「ハードな革、靴・ベルト・カバンなんかはシブなめし」
「ソフトな革、手袋はクロムなめし」
「ふうん。用途によってなめし方がちがうんうや」
「革は伸びる方向が縦と横で違うんやで」 |
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